DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

砂壁への石膏ボード貼り①:下地探しの重要性

 和室の洋室化について。

 以前の記事で、リフォーム作業は上から下の順に行う、と書いた。

hacchi6.hatenablog.com

 天井作業を終えた後、次は何をするべきか。

 柱や廻り縁などの木部を塗装するか、砂壁に手を付けるか。

 結論から言えば

    先に砂壁をどうにかするべき

だ。

 砂壁の部分に壁紙用の下地を作ってから、木部の塗装をした方が効率的だ。

 

1.砂壁の砂が塗装のクオリティを下げる

  なぜ木部の塗装を後にするのか、理由は簡単。

  塗装をするとすれば、ハケやローラーなどを使って塗ることになる。

  砂壁との境目になる、柱や廻り縁にも当然塗っていくのだが、このときにはどうし

 ても

     塗装道具に砂が混ざる

 のだ。

  築古の砂壁は、ちょっと触っただけでもポロポロと床に砂が落ちるくらいには、壁

 が劣化しているものだ。

  余程しっかり養生して、砂壁を塞がない限りペンキに砂が混ざることを避けられな

 い。

  そのまま木部を塗り進めることによって、柱などの表面に砂が付いたまま固まって

 しまうのだ。

  手で触るとザラザラとした感触が分かるくらいだ。

  そうなってしまうと、一度細かい番目のサンドペーパーをかけて、砂を取り除く手

 間が増える。

  当然ペンキは何度か塗り重ねることになるが、そのたびにそのような作業が必要に

 なってくるのは非効率極まりない。

  以上の理由から、まずは砂が落ちないように処置する必要がある。

2.石膏ボードを貼るための下地探し

  砂壁に壁紙を貼るためには色々な方法があるが、個人的に最も確実だと感じるの

 が、石膏ボードの上貼りだ。

  理由としては

     仕上がりが最もキレイ

     個人の技術で、そこまで差が出ない

     手間もコストもそこまでかからない

 というもので、他の手法と比べてもバランスが良いのだ。

  以前の記事で、他の方法についても書いたので、よければ確認してほしい。

hacchi6.hatenablog.com

   ボードの上貼りをする上で、まず確認することが

     下地の位置

 である。

  石膏ボードは必ず下にある、胴縁にビス留めしなければならない。

  ボードを二枚重ねるからといっても、1枚目のボードにビスが効かないことは変わ

 らない。

  2枚目のボードは1枚目のボードを貫通させて、下地に留めなければならないの

 だ。

 

  ではどうやって下地を探すかになる。

  1枚目が普通の石膏ボードであれば、非常に簡単だ。

 

   これら2つを併用すれば、誰でも探せしだせる。

  問題は、この2つが通用しない壁。

  今回の砂壁がまさにそうであった。

 

  基本的な砂壁の構造について。

  まず胴縁にビス留めされているのは、ラスボードであることが多い。

f:id:hacchi6:20200617205658j:plain

  素材は石膏だが、その表面に穴がいくつも空いている。

  これはその上にモルタルを塗る目的で空けられており、モルタルが食いつきやすく

 なるそうだ。

  モルタルをボードの上に塗ったら、砂で仕上げて完成だ。

  普通の壁紙仕上げの壁との違いは明らかで、

     モルタル分壁が厚い

 のだ。

  モルタルとは、セメントと砂を混ぜたものだ。

  これがかなりの密度と固さになるため、先ほどの下地探しツールが無力化される。

  センサーは反応が薄く、頼りにならなくなり、針はモルタル面で止まる。

 

  ではどうやって探すのか。 

  次の写真を見てほしい。

f:id:hacchi6:20200617210343j:plain

  右側、緑の部分が砂壁だ。

  インパクトで砂壁に直接ビスを打ち込む。

  ビスが途中で空回りし出したら、そこに下地はない。

  しかし、インパクトがかかり、打ち込んでいる感触が得られればそこには下地が通

 っている。

  胴縁は上下に幅があるため、最初に打ち込めた部分の付近、上下にビスを打ってみ

 る、ビスが効けばさらに幅をもたせて打つ、ダメなら逆に打つ……

  これで胴縁の大体の幅が掴めるはずだ。

  胴縁はその位置から真横に走っているので、床からの高さをそれぞれ出すことがで

 きれば、その部屋のほとんどの胴縁に対応可能だ。

  ビスを打つことで砂壁は穴だらけになるが、すぐに上貼りするのだから気にする必

 要はない。

  またこのときに使うビスについて。

  2枚以上のボードを貫いて、胴縁に留めることになるので、それなりの長さがビス

 に求められる。

f:id:hacchi6:20200617212004j:plain

  使うべきは写真左くらいのビスだ、長さは65ミリ。

  ボードが1枚9ミリとして2枚分の18ミリ+モルタルが10ミ

 リ=28ミリ、だとしても十分下地に届く

  一方写真右は、石膏ボード用ビス、と銘打ってはあるが、これは重ね貼りには役に

 立たない。

  長さが全く足りないのだ。

  28ミリでは下地に届かない、同じビスで多少長いものもあるだ数ミリの違いだ。

  下地に直接打つならこのビスが最適だと思うが、今回のケースでは出番はない。

  あとは砂壁に合わせ石膏ボードをカットし、貼り付けていくことになる。

3.石膏ボードの繋ぎ目を考える

  日本住宅の床から天井までの高さは、約2.5メートルだろう。

  石膏ボードも、それに近い高さまで貼る必要がある。

  ホームセンターで取り扱っている石膏ボードは、いわゆるサブロク板だ。

  横910ミリ×縦1820ミリ。

  3尺×6尺なのでサブロク板なのだ。

  となると当然石膏ボードも何枚も繋げていく必要が出てくる。

  和室であれば柱がむき出しなので、横方向にボードを並べて繋げる部分は少ないか

 もしれない。

  しかし、縦は別でほとんどの部分で2枚繋げることになるだろう。

  大事なのは

     どこで2枚を繋げるか

 である。

  先に書いたように、下地のないところにビスは効かない。

  また、基本的に石膏ボードは、角や端にビスを打たなければならない。

  なぜなら、ボードの角や端は浮きやすい。

  ビスで下地にしっかりと固定しないと、壁紙を貼った後でも力が加わると動いてし

 まうからだ。

  そこで、基本的にボードの繋ぎ目は

     胴縁の中心に置く

 ようにする。

  胴縁の幅を2枚のボードで分け合い、それぞれビス留めできる位置で石膏ボードを

 カットするのだ。

  そのことを考えず、1枚目をサブロク板そのままで貼り付け、その上に残りのスペ

 ースに合わせてカットした2枚目を貼ろうとしても、多分繋ぎ目にビスが効かず浮い

 てしまうことになる。

  重ね貼りだと下地が見えない中でビスを打つので、このミスはしっかり下地を出さ

 ないと起こりやすい。

  また次の写真のようなケースもある。

f:id:hacchi6:20200617214020j:plain

  モルタルが塗られておらず、ラスボードむき出しになっているところは、元々長押

 があったところだ。

  先に長押を取り付けたのか、その部分はモルタルがなく、段差になっているのだ。

  ここは丁度1枚目の繋ぎ目にあたり、ここに下地が通っていることも分かりやすい

 のだが、2枚目もここを繋ぎ目に持ってきてはいけない。

  モルタル分の段差をそのままに、ビス留めしてしまうと、2枚目のボードが必要以

 上に押し込まれる。

  最悪ビスを留め切る前にボードが割れる。

  ベストな方法は、この胴縁より1つ下の胴縁に繋ぎ目を作ることだ。

 

 長くなったのでここで記事を分けたい。

 次回は、ボード貼り付け時のボンド、貼ったボードの隙間や欠け。

 複雑な場所へも貼り付けるべきか、コンセント穴への対応、などを書いていきたい。

 

  

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