DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

土留めとしてのブロック塀⑦:フェンスの設置と天辺の仕上げ

 これまで私が、土留めとしてのブロック塀をDIYで設置する作業、について順を追って紹介してきた。今回でほぼ終了である。

 前回の記事がこちら。

 

hacchi6.hatenablog.com

 

 結果としてはDIYで十分に可能

 だがいくつも気をつける点があり、その点でミスをしなければプロと遜色ないものが出来上がるだろう、ということだ。

 

1.天端とジョイントをモルタルで埋める

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 三段目に横筋を入れていくのだが、その前にモルタルを軽く詰めておく。その後でモルタルの上に鉄筋を載せる。これは鉄筋がブロックに直接触れないようにするためだ。

 鉄筋は当然水分を含むと、錆びて腐食する。それが酷くなるとブロック塀の強度が弱まることに繋がる。ブロック部分は水を浸透しやすく、そこから鉄筋に水が付く可能性がある。

 しかしモルタルで包まれていれば、そのような心配は不要だ。これは縦筋部分でも同じだが穴の中心に鉄筋を置き、モルタルを十分に詰めるよう施工しよう。

 

 ちなみに横筋は縦筋となまし鉄線で結束する必要はないらしい。鉄線の結束はあくまでも位置をズラさないことが目的で、鉄線自体に強度を高める効果は望めない。モルタルで固めてしまえば誤差みたいなものだろう。

 モルタルで横筋を包んだら、窪みを埋めるだけモルタルを詰め、中塗りコテで平らにならしていく。各ブロック間のジョイントも埋める。三段目の天端とジョイント、これらを埋めるだけで20キロの砂を4袋は使用したと思う。

2.塀の上にフェンスを設置

 次にこのブロック塀の上には簡単なフェンスを立てる。目的は玄関からの転落防止。一応60センチの段差があるので設置することにした。

 設置するフェンスはYKKAPの「シンプレオフェンスT2型2008」というもの。

 ホームセンターの販売価格では

  フェンス本体4メートル分 4,500円

  フェンスの柱3本分    6,000円

の約1万円で用意できた。かなり破格だと思う。

 ただ安いだけあって目隠しとして使うには微妙で、基本的には土地の境界用として使うもののようだ。

 フェンスの柱を立てる3箇所のジョイントは、後からモルタルを詰めるようにしておく。先に柱を仮置きして位置を確認する。この柱もモルタルで固めるのだが、3本の高さを合わせなければフェンスが設置できない。

 そのために柱に空いているのが「レベル穴」だ。柱の根元付近に穴が空いており、釘やビスが通るようになっている。長めの釘を通してブロックの穴に引っ掛けて、高さを統一することができる。

 ここで使う釘はかなり長いものが必要で、125mmのものを用意した。そしてブロック塀に設置してみる。

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 写真のように釘を引っ掛ければ、高さは大体合ってくる。そして穴にモルタルを詰めていき、棒状のものを穴に入れて突き固める。この順序を逆にしてモルタルを先に入れてしまうと高さを調整できなくなる。

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 ここで注意。

   柱がモルタルで完全に固まる前に、柱の垂直を水平器で測らなければならない。

   柱の高さが合っていても、左右に傾いていることがあり得る。モルタルが固まっ

  てしまえば修正不能になる。

 またレベル穴に入れた釘は、後から引き抜けるようにしておく。

 ここでジョイントなどの目地も埋めていく。柳刃コテと目地コテでモルタルを詰めた後は、濡らした布で目地付近を拭き上げる。そうすれば表面にモルタルが残らず、乾いたときもキレイな仕上がりになる。

3.天端全体をモルタルで塗り、平らにする

 フェンス用の柱を固定できたあとは、塀の天端全体にモルタルを塗る。

 この作業の目的は天端の質感統一のためだ。横筋用の窪みを埋めただけでは天端にブロック部分とモルタル部分が混在することになる。だがこの二つは質感が全くことなり、モルタルのほうが濃い色合いになる。

 最終的な見栄えを考えて、ブロック全体にモルタルを塗っていく。厚みは5mmくらいを意識しつつ、中塗りコテで全体をならす。このときのモルタルは若干緩めが良い。硬いと平らにするのが難しくなる。端の部分を直線にするのは難しいのだが、これは慣れしかない。

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 このならす作業は結構楽しいものだ。今後必要があれば土間などの施工にも挑戦したいと思う。

4.塀が固まれば土の埋戻しとフェンス取り付け

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 モルタルを塗って一晩おけば、塀は完全に固まっている。あとは土留め側とブロックの前面に掘った土を埋め戻していく。必要なものは、剣スコップが一本あれば良い。 

 掘った部分に、砕石やコンクリート、ブロックを設置しているわけだから、土は余ってしまうと思う。余り過ぎて土が邪魔になるなら、処分場へ持ち込む必要も出てくるだろう。今回は駐車場に傾斜を付ける形で、余った分をなくそうと思う。

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 このような形で最もズレている一段目を埋めてしまえば、そのズレも全く分からなくなる。土留めとしてであれば、かなり誤魔化しが効くということだ。

 

 次にフェンス本体を設置する。

 フェンスを柱に固定するのは簡単で、柱の上にビスで金具を固定してフェンスをはめるだけ。フェンスも軽いので一人でも十分に可能だ。

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 しかし、ここで先に注意点としてあげたミスが発覚する。

 柱が傾いているために、フェンスと平行にならないのだ。

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 やはり垂直や水平というものは、目視では測れない。ちゃんと水平器で確認する必要がある。

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 このように柱にあてれば簡単に分かる。モルタルが固まる前に確認できていれば十分に修正は可能だ。

 このような工程は、本には確かに書いてあるのだ。だが経験がないものには、その重要性が分からない。そのため必要な手順を勝手に省いてしまい、結果的にこのようなミスに繋がる。

 賢い人であれば本を読んだ時点で学べるのだろうが、私などは自分の経験から教訓を得るのが精一杯かもしれない。

5.おわりに

 以上でブロック塀の作業は終了だ。終わってみれば散々なミスが続いたが、DIYなら及第点くらいの出来になったのではないだろうか。恐らく次からはこのようなミスもなく、効率的に施工できるようになるだろう。

 もしブロック塀のDIYを検討している方がいるなら、私と同じミスを犯さないようにしてもらいたい。



 

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