DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

物件リフォーム後の入居募集と空室対策

 1号物件のリフォームがほぼ仕上げにかかっていた時期、並行して仲介の不動産業者を探していた。

 最初の物件であり、それなりにしっかりとリフォームもできた。

 ジモティーでの募集はハードルが高い、と考え物件近くの業者を訪問。

 大手、中堅、小規模、など数社を周った。

 募集や管理にかかる費用は大手の方が当然高くつくが、その分色々と手厚いサービスもある。

 小さい不動産屋なら、費用は最小限で済むが、今後の手続きや管理関係は自分が主体的にやらねばならない。

 どちらが良いかについては、個々人の状況しだいだろう。

 私は小さな不動産屋に客付けを任せた。

 比較的時間はあったし、最初の物件で色々と経験する必要があると感じたためだ。

 

 ここからネットのポータルサイトに自分の物件が掲載されるわけだが、ここから入居に至るまではそれなりに時間もかかった。

 最初はノウハウも本で読んだ程度、試行錯誤し続けるしかなかった、

 しかし空室対策で最も重要なことは

    空室が埋まるまで対策をし続けること

これしかない。

 

・入居までの空室対策

 ⑴ 物件写真を不動産屋任せにせず、自分で撮影する。

   よほど勉強し、大家に対して親身になってくれる不動産屋でない限り、ネットに

  掲載する写真は適当に撮るものだ。

   掃除用具とか工具が写っていようがお構いなしで撮って掲載する。

   それに対し文句を言ってはならない、業者からすれば当然である。扱っている物

  件は山ほどあり、私の物件はその1つに過ぎないのだから。

   自分で写真を撮ることはむしろ、不動産屋にとっても手間が省けるのでメリット

  になる。

   写真を撮る場合何に注意するか。

   影響が大きいのは

      光源とアングル

  である。

   撮影時は部屋の照明を全て点灯させ、室内を明るくする。

   天井のシーリングライトも、出来れば円形の安いものではなく、電球がいくつも

  取り付けられるオシャレなものを付けられると効果は大きい。

   それだけでなく何らかの間接照明を設置したい。

   それらが写真に納まる形でアングルから撮りたい。

   アングルで意識することは、出来るだけ下側から見上げるようにして撮ること

  だ。上から見下ろすよりも部屋が広く見えるだろう。

   また本格的なカメラを持っているなら、撮影時は

      広角レンズ

  を使うと良いだろう。これも部屋が広く映る。

   最近はスマホに取り付けるレンズもあり安価なので、試してみる価値はある。

 ⑵ ネット掲載時の物件情報に誤りがないか、しっかり確認する。

   不動産屋は写真を用意し、各ポータルサイトに物件の情報を入力し、掲載する。

   しかしその物件情報は往々にして間違いが多い。

   これもたくさんの物件を扱っている不動産屋からすれば無理からぬ話だろう。

   不動産屋が募集前に物件に入るのは、せいぜい1回だろう。

   物件の情報を最も正確に把握しているのは大家であることを自覚し、必ず最初は

  間違っているものだという姿勢で、掲載情報をチェックする。

   そして誤りに気づいたらすぐに連絡をとり訂正してもらうのだ。

 ⑶ 定期的に不動産屋に連絡を取り、内見数などの情報収集を怠らない。

   募集が始まればあとは不動産屋にお任せ、といったマインドではダメだ。

   できれば週に1回は内見希望者や実際に内見した人からの意見などを業者からヒ

  アリングする。

   お客の生の声を聴けるのは不動産屋だけなので、非常に重要な意見だ。

   そのようなリアルな反応を踏まえた上で、業者目線から今後どのような対策を打

  てば良いのかも率直に言ってもらう。

   厳しい意見もあるかもしれないが、素直に受け止めてできるものは対策していこ

  う。

   ここで良い関係が業者とできていれば、言いにくい意見も言ってもらえると思

  う。

 ⑷ 掃除を徹底的に。

   内見者は

      床にほこりが溜まっている

      水回りから嫌な臭いがする

  そんな部屋に入居を決めるだろうか。

   そのような清潔感のなさ、が見えるようだとその時点で落第である。

   とことんまで掃除して綺麗にするべきである。間違っても

      入居が決まればクリーニングを入れます

  などと言ってはいけない

   床は隅まできっちり雑巾がけ、水回りは水あかをなくし、金属部分はピカール

  磨き上げる。窓枠のほこりも忘れず取り除く。玄関すら土足では入らないようにし

  ておく。

 ⑸ 物件のデコレーション。

   客付けにあたって、一番の核となるのは

      競合物件との差別化

  である。

   大まかなリフォームを終え、多少条件面で競合に対し優位に立ったとしても、よ

  り分かりやすい違いが欲しい。

   そのため内見者の第一印象を最大限高めるために、デコレーションを行う。

   この方法ももはや使い古され、もはや定番化しているかもしれないが、それでも

  実践している大家は多くないのだろう。

      ・玄関にスリッパを用意する。

      ・アピールポイントにポップを貼り付ける。

      ・観葉植物、フェイクグリーン、小物を設置する。

      ・物件アピールポイントを列挙したレジュメなどを自作し、持ち帰っても

      らう。

      ・その部屋独自の「入居のしおり」を作成する。

      ・家具などを置き「ステージング」を行う。

      ・入居者へのサービス品を用意する。

  私が実践したのはざっと以上だ。

   設置するスリッパ、ポップ、フェイクグリーンや小物類は100均のもので十分

  だ。

   ステージングのための家具は、一度用意すればこの先何度でも使えるのであると

  便利だ。

   しおりなどは入居者の目線に立ち、入居後の疑問や不安を解消する内容を盛り込

  む。物件設備の説明や近隣のスーパーなど施設の位置を記載しておく。

   レトルト食品やティッシュペーパーなど、誰が貰っても困らないものをプレゼン

  トに置いておく。

   このあたりの対策は

「金持ち大家さん」になるアパート・マンション経営塾
 

   この浦田健氏の名著を参考にした。

   この本にはこれ以上のこともたくさん書かれているが、現に実践している大家は何

 割くらいなのだろうか。

 

・空室対策への考え方

 一度でも入居付けを経験した人ならわかると思うが

    何ヶ月も入居が決まらないときの不安

これは非常に大きなストレスになる。

 頭の中では

    なぜ決まらないんだ、今は閑散期だからしょうがない、客付け業者が悪いん 

   だ、他の業者にもお願いするべきか

    まだどこか手を入れるべきなのか、家賃を下げるべきか、フリーレントにする

   か、ビラでも配るか、ジモティーでも募集するか、このまま決まらなければどう

   すればいいんだ……

などの不安が日に日に増していくのだ。

 この不安に対する処方箋は1つしかない。

    とにかく対策を打ち続けること

 これしかない。

 対策も人任せにするのではなく、自分が労力をかけるのが良い。

 どんな方法を取ればいいのかは、あらゆる不動産本にいくらでも書いてある。

 

 しかし、このような意見があるだろう

    リフォームの後にまだ作業をするなんて、そんな時間がない。

    そんな対策は金がかかる。

    利回りを考えたらそんなに色々できないよ。

 当然である。

 こんな対策は、金をかけるか労力をかけるか、なのだから。

  だが、何の対策もしないまま、空室の不安の中ただ仲介業者の連絡を待つ日々…

 その間に支払われる自身の精神的ストレスというコスト、これは金額などで表せるものではないと私は思う。

 私も結果的に現在満室となったが、どの対策が決定的なのかは分からない。

 けれども、今後もこれらの対策は一つ残らずやっていこうと思う。

 そうすれば

    俺はここまでやったんだ 

という満足感に満たされて、夜も枕を高くして眠ることができるはずだ。