DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

窯業系サイディングボードの外壁塗装②:シーリングの打ち替え

 前回の記事では外壁の洗浄、ケレン作業を行った。

 

hacchi6.hatenablog.com

 これで壁表面の汚れは一通り取れたことになる。

 続いては

  ・サイディングと玄関ドアの隙間を埋めているシーリングの打ち替え

  ・サイディングの欠けた部分をパテ埋め

を行っていきたい。

 1.シーリングとパテ埋めの手順

 外壁で目に見えて傷んでいる部分はサイディングの表面である。

 全面的にチョーキングがあるのみならず、コケが生えて、特に水のかかる部分は表面が崩れ落ちている。下地の木が見えているところすらあり、その上から単にペンキを塗ったところで防水効果はないだろう。物理的にその穴を埋める必要がある。

 またサイディングボード間の隙間を埋めているシーリング部分も、そのほとんどがひび割れている。施工当初は柔らかいシリコンであったはずだが、もはや見る影もなくカチカチに固まっている。

 シーリングの打ち替えはプロに外壁塗装を頼んでも必須の作業だ。見た目には分からなくとも寿命は10年程度らしい。今回もできるだけ打ち替えるべきだろう。

 

 シーリングとパテ埋めをどういう順番で行うべきなのか、この点は色々と調べてみた。

 まずシーリングは塗料を塗る前に終わらせておく。何故なら後からシーリングを打ち替えれば、その部分だけ外壁と色が違ってきて目立つからだ。ただシーリングにも種類があり、ものによっては塗料がのらないシーリング材もあるので注意しなければならない。

 次にパテは、そのままサイディングに塗りつけても、接着せず剥がれやすくなる。そのためサイディングに下塗り材を塗った後で、パテを埋めた方が良いらしい。

 

 今後の作業を整理すると

  (1) シーリングの打ち替え

  (2) サイディングの下塗り

  (3) サイディングのパテ埋め

  (4) サイディングの上塗り

という手順になる。

 今回はシーリングの打ち替えまでを行っていく。

2.シーリングの打ち替え

(1) 古いシーリングを剥がす 

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 古いシーリングは全体的に固く、ヒビが入っている。シーリングを剥がすには大きめのカッターを使って切れ目を入れ、手で剥がしていくしかない。固くなっているとはいえシリコンだ。奥の方は未だに弾力性、伸縮性があるのでなかなか剥がせない。

 今回は何度も何度も切れ目を入れて、少しずつ掻き出すという非常に手間のかかる作業となった。

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 ネットで調べているとシーリングの両サイドに切れ目を入れれば、まとめて一気に剥がせる、と書いてあることもある。今回そのようにならないのは、施工から時間が経ちすぎているか、あるいは施工方法が間違っていたかだと考えている。

 というのも上の写真を見て分かる通り、古いシーリングは隙間の奥側にも接着している。これはいわゆる「三面接着」という状態で、隙間の左右と奥側全てにシーリング材が接着している状態を指す。

 シーリング施工の基本は「二面接着」だ。隙間の奥側には接着させず、左右だけを接着させる。そうすることでサイディングの伸縮などにも柔軟に動き、ヒビなどが入りづらくなるのだ。また古いものを打ち替えるときも、奥に接着していないと剥がしやすい。

 今回は三面接着を防ぐために使われる、バックアップ材などのボンドブレーカーが見当たらなかった。そのために三面接着となっているのではないだろうか。

 古いものを剥がす場合、目地の奥までは取り切ることはできない。そのためある程度古いものを取り除けたら、バックアップ材を入れてプライマーを塗ることとした。

(2) プライマーの塗布

 

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 シーリングの打ち直しにあたっては、隙間にバックアップ材を入れ、接着面にプライマーを塗る。 

バックアップ材丸BM10  10MMX10M

バックアップ材丸BM10 10MMX10M

  • メディア: Tools & Hardware
 

 

ボンド シールプライマー#7N 100g #60327

ボンド シールプライマー#7N 100g #60327

  • メディア: Tools & Hardware
 

  バックアップ材とは発泡スチロールを紐状にしたもので、シーリングを打つとき隙間のスペースを埋めるために使われることが多い。

 バックアップ材にシーリングは接着しない。そのため三面接着を防ぐ効果がある上、スペースを埋めることでシーリング材を無駄に使う必要がなくなる。

 プライマーは、シーリングが接着しやすくするための下塗り材だ。今回は古いシーリングも隙間の中に残っているので尚更必要になるだろう。

 隙間にはマスキングテープで養生を行い、接着面にのみ小さなハケでプライマーを塗る。乾いたらシーリング材を打っていく。

(3) シーリングの打ち替え

 

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 使ったシーリング材はカンペハピオの「変性シリコーンLM」 

  シリコン材にも色々な種類があるがこれは一般的に外壁用らしい。変成シリコンとは上から塗料がのるタイプ。最も安価な普通シリコンでは塗料が弾かれる。キッチンや風呂などであれば普通シリコンタイプで十分だが、外壁などは変成タイプが良いだろう。

 コーキングガンに装着して隙間が十分に埋まるよう打つ。ヘラや指でならし、養生を取れば簡単に打ち替えは完了だ。ひび割れたものに比べると見栄えも良い。

 

 以上の打ち替えは本来なら外壁全体に行っても良いくらいだ。しかし全てを打ち替えるのは現実味がない。他にも優先させる作業はあるので、状態の酷い部分を優先的に行うべきだ。

 そのため今回は特に酷かった屋根と外壁の隙間にも行うことにした。 

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 ハシゴを掛けて屋根部分の作業を行う。ここは雨水の通り道となっているので他と比べても特に状態が酷い。足場を組めるわけではないので、手の届く範囲での作業だ。

 古いシーリングは少し切れ目を入れれば簡単に剥がせた。それだけ状態が悪いということだろう。ケレンも行いシーリングを打ち替える。養生を出来る位置ではないので、あくまでも隙間を埋めるだけだ。

 

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 どの程度効果があるかは分からないが、これまでの状態でも雨漏りにはなっていなかった。やらないよりはマシと思っておく。


3.おわりに


 以上でシーリングの打ち替えは終了だ。

 作業的に大変なのは、古いシーリングを剥がすところ。剥がすことが簡単にできさえすれば大して時間はかからない。

 シーリング作業は地味であり、しっかりやったところで賃貸の客付けにプラスになるとは思えない。だが防水は建物にとっては最も重要な作業であることに間違いない。

 物件の寿命を伸ばし、無用なトラブルを予防する意味でも酷い部分は打ち直すことを検討してはいかがだろうか。

 

 

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