和室リフォーム:畳からクッションフロアへ
1号物件の一室。畳の8畳間。
物件購入時から、ここは必ず畳から洋風に変えてやるぞ、と思っていたものだ。
元々前の住人は、古い畳の上に、大きなゴザを引いて住んでいたらしい。
そのため畳自体も傷んでおり処分するほかないという気持ちだった。
・畳の処分
まずはひたすら畳を引っぺがし、外へ運び出す。
畳の処分方法については各自治体で違うだろうが、私の住む地域では
1辺1メートル未満にカットすれば燃えるゴミに出せる
らしいので、業者に引き取ってもらうより自分で処分することにした。
畳のサイズは基本的にサブロク板と同様180×90センチ
つまり長辺を真ん中で1回切るだけでOKということ。
最初は大きめのカッターでどうにかなるかと思ったが、全然切れない。
のこぎりを使って手作業で……しんどすぎる、却下。
やはり丸ノコで切ってみるべきだろう、ということで挑戦。
結果的には、大正解。
木材と違ってじっくり切っていく必要があるが、十分に切れる。
畳は中でかなり太めの糸で作られているため、一気に切ろうとすると刃がその糸に絡まって、キックバックを起こすことがある。
そのため丸ノコの後方に体を置かないよう、慎重に切ると良いだろう。
あとはカットするにあたってゴミは大量に散らばるので、下には何か引いて片付けやすくしておくと良い。
・根太と断熱材
畳が処分できたら次は根太を打って、断熱材を敷いていく。
まずそれぞれの厚みを考えていく必要がある。
最初に畳の厚みを測り、最終的にはその厚みに合うように、根太と捨て貼り用の合板、クッションフロアの厚みを計算する。
今回は畳が約5.5センチなので
根太4.0+合板1.2+CF0.2=5.4センチ
とした。多少誤差はあるが最終的な仕上がりにおいて、その差は分からないと思う。
断熱材はカネライトスーパー、発砲スチロールの板みたいなもの。
これは根太の高さ4センチより多少下げて3センチのものを用意。
ちゃんとハマるか不安であったが、これは取り越し苦労。根太と同じ厚みで問題なかった。
根太は最初に部屋の隅から、4辺を囲むように外枠を作る。
ビス留めはできれば長めのスリムビス
そして接着剤として
ネダボンドのような床専用のものが良い。
逆によくある木工ボンドは厳禁らしい。
というのも、木工ボンドなどは硬化して、床に圧力がかかることで割れてしまうらしい。その結果として床鳴りの原因になるとか。
根太を周囲に貼った後縦に貼っていったのだが、これは今考えると非効率。
端から順番に
断熱材→根太→断熱材→根太……
と繰り返せば、カットした断熱材が根太の間に入るかどうかを調整する必要がなかった。無駄な手間をかけたわけだ。
その結果として
根太と断熱材の間に隙間が多くできることになる。
このような隙間ができた場合、断熱効果が薄れるため、極力
気密テープなどで埋めていくことにする。
また根太のビス留めに際しては、さらに下にある根太などの下地に合わせたピッチで留めていくことを意識しておきたい。
・根太の上に捨て貼り用合板貼り付け
根太と断熱材の上から1.2センチの合板を貼っていく。
ここでもネダボンドを塗った上で、今回打ち付けた根太に合わせて合板をビス留めしていく。
ここでのビスは
コンパネ用のものを使用した。しかし8畳用となるとこのケースでは全く足りず後から大量に入ったものを買い足した。
ここからは8畳分の合板として8枚用意していたとしても
すんなり床にハマるわけではない
ということを覚悟しておいてほしい。
必ず微妙に入らない部分が出てくるはずだ。
というのも大抵家というものはまっすぐではなく、床にしても左右の端で数センチ違うことなどザラだからだ。
合板の微調整は、大きくは丸ノコでカットし、細かいものは手ノコで切ることになるだろう。
このときにあれば良かったな、と思ったのが
このエルアングルである。
これは大きな合板であっても微妙なラインでカットできるようになるため、このような作業には打ってつけなのだ。
これは結構値が張るのだが、買っておいて損はないだろう。
仕上がりはこのようになる。
これらの作業が終われば、あとはクッションフロアを貼るだけ……
と言いたいところだが、捨て板の合板も大抵真っ平というわけではなく、木の節目などがあるのでパテで調整が必要だったりする。
ここら辺はどこまで手を抜いていいものか、未だに分からない。
人によっては、断熱材すら入れない人もいるというし……
入居者の目に触れる部分ではないから、ということだろうか。
結局は時間、コストを考えれば省略することも選択肢の一つなんだろうな。