DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

フローリングの捨て貼り工法②:高コスト・高難易度・高クオリティ

  前回の記事ではフローリング施工の流れを書いた。

hacchi6.hatenablog.com

 実際に貼り出してしまえば、あとは同じ流れの繰り返しである。

 大事なのはとにかくフロア材同士の隙間を空けないこと。

 その点を守っていれば、そこそこの仕上がりが保証されるだろう。

 ただプロのような一切隙間のない仕上がりにするには、相当な経験を積まなければならないだろう。

 ここでは私が10畳の部屋を施工した際に気づいた細かい注意点を、前回に続いて紹介したい。

 

1.施工上の注意点など

(1) フローリングの切断は手ノコで十分

 私は最初フローリングを丸ノコでカットしていた。しかし部屋の端など細かい部分のカットには手ノコでなければならない。

 直線に切る場合、丸ノコは便利だ。しかし施工する部屋の他に広い作業スペースを確保できない限り、手ノコの方が部屋が汚れない。

(2) 貼る進行方向は統一させる

 フロア材は長方形の4辺の内、雄サネと雌サネが2つずつ付いており、それで貼り始める方向が決まる。

 一列目の最後は壁からの隙間に合わせてフロア材をカットし、できるだけ隙間なくはめる。そのカットした残りのフロア材を二列目の最初に貼り、次の一枚目は新たにカットせず貼る。基本的に列ごとにフロア材の継ぎ目はズラす。

(3) サネ同士をはめるときは当て木をして叩く

 フロア材同士を隙間なく敷こうとすると、単に手ではめるだけでは意外と隙間が空くことになる。これは雄サネ側に当て木をして、金槌で叩いてやりキレイにハメなければならない。

 当て木をせずにサネを直接叩くと破損させる恐れがある。また当て木をしても強く叩かずに少しずつ力を加える。 

(4) 切る前にはサネの方向をちゃんと確認する

 変則的な切り方をしているとサネを切り落として、他の板と繋げられなくなる。

 基本的にサネだけを切り落とす必要は出てこない。貼る順番を間違えずにカットし続ければ大きく間違えることはないだろう。

(5) 端を入れるときはカンナで微調整する

 壁の端にフロア材を入れるときは、大抵一発では入り切らない。どんなに測っても壁は真っ直ぐにはなっていないものだからだ。ギリギリの調整をするにはカンナが最適だ。 

角利 利蔵 替刃式鉋 58mm

角利 利蔵 替刃式鉋 58mm

  • メディア: Tools & Hardware
 

 

削りすぎないように少しずつ試すようにする。収める側は入れ込みやすいように、斜めに仕上げると最後収めやすい。

(6) 貼る前には下地にゴミがないように掃除する

 フロア材のカットやカンナがけをしているとゴミが結構出る。それらのゴミはすぐに掃除機で片付けていこう。ゴミが挟まったままフロア材を貼ろうとすると、デコボコや隙間の原因になる。

(7) 釘が打てない端部分には「隠し釘」

 フロア釘を打つのは「雄サネ部分」だけだ。だが壁に面した部分は雄サネはない状態になる。フロア材の短い側ならそこまで影響はないのだろうが、長辺が全て壁に面する部分は接着の面で不安が残る。

 そのため隠し釘でフロア材の固定を補強する。 

EP 隠し釘F-22 115本

EP 隠し釘F-22 115本

  • メディア:
 

  この細めの釘を板に打ち込んだ後、ピンク色の頭部を金槌で落とす。すると一見して釘が打ってあることは分からなくなる。

f:id:hacchi6:20200909060914j:plain

 洋室であればこの上に巾木を貼るので完全に見えなくなるし、和室であっても見切材を貼れば隠すことができる。

 

 以上の注意点を守りながら後はひたすら貼るだけだ。

 慣れてくればあまり考えることなく作業出来るだろう。

 

f:id:hacchi6:20200909061110j:plain

 これが仕上がりの状況。

 決して楽な作業ではないが、フロア材の隙間とデコボコに気をつけてさえいれば、仕上がりのクオリティはある程度保証できるだろう。

 

2.施工費用・作業効率をクッションフロアと比較

 今回の部屋の施工範囲はほぼ10畳である。

 元々は「6畳の部屋+3畳の部屋+床の間1畳」であった。

 捨て板部分までにかかるコストは同じだと考えて、床材のみの費用などを考えて、フローリングとクッションフロアを比較したい。

 まずコスト面。

 フロア材は大抵1坪分、つまり2畳分を1箱として販売している。今回はこれを10畳分、5箱購入した。1箱の値段は「6980円」なので✕5で

   34,900円

となる。

 それに加えフロア材用の接着剤3本とフロア釘1箱を加えて計算する。

・フローリング5箱  34,900円

・床用ボンド3本    2,394円

・フロア釘1箱       628円

合計         37,922円

 

 一方クッションフロアの場合だが、10畳分での必要量は概算で「12メートル」

 1メートル当たりの値段が最も安いグレードだと、800円のものがある。

 これで計算してみると

   800円✕12メートル=9,600円

   送料などを加えて11,300円程度

 これに接着剤が加わるが18キロ単位で購入していれば、かなり安くあげられる。

 使う分でも精々1,000円程度だろう。

 つまりクッションフロアは

   合計12,300円程度

となる。

 37,000円と12,000円、ほぼ3倍の差である。

 

 次に作業時間で考えてみる。

 時間がかからないのはどう考えてもクッションフロアだ。

 下地さえ平らになっていれば、多少広くなろうと、一気にCFを敷いてしまうだけである。10畳分だろうと半日、4時間もあれば十分だろう。

 しかしフローリングはそうはいかない。

 全て手作業で行うとなると、私の計算上の時間だが、多少慣れてきても

   1箱あたり2.5時間

   10畳分、5箱分だと 12.5時間

となる。2日目一杯作業して終わるかどうか、というところだ。

 これはある程度作業に慣れた所要時間なので、初挑戦であればもっと伸びるだろう。

 4時間と12,5時間、こちらでもおおよそ3倍の差がついていることになる。

 もちろんこの時間は釘打ちなども手作業で行った場合なので、フィニッシュネイラなどがあればもっと短縮することは可能だろう。 

 

3.フローリングは難易度・コスト共に高いが、質感は圧勝

 今回は初めてフローリングに挑戦した。

 これまで床材はクッションフロアばかりを使用していたが、今回の経験でその両方を比較できるようになった。

 感想としては

  ・高級感を求めるならフローリング一択

  ・その分コストと労働力も高くつく

  ・状況に応じて使い分けるべきだ

というところだろうか。

 私がこれまで使ってきたクッションフロアは、1メートルあたり800円程度の最廉価のものばかりだ。だからこそフローリングと比べてチープ感が拭えない。

 だがクッションフロアでも土足対応のもので、1メートルあたり2000円程度の高級グレードのものもある。価格で考えれば最廉価のものとフローリングの中間に位置する。これらを使い分けられるようになれば、もっと効率的にリフォームができるのではないだろうか。

 

 

↓ランキング参加中↓
↓他の投資家ブログもチェックすべし↓