脱衣所のクッションフロア:ボンドの量は最低限で!
脱衣所の床は古臭いクッションフロア。汚れと傷で清潔感のかけらもない。
方針は古いものを剥がして、新しいものに貼り替える。床のサイズを測ると余っていたクッションフロアでギリギリ足りるようだ。一枚だけで貼ることは難しいが、ツギハギで貼ることはできそうだ。
1.古いクッションフロアが剥がせるかどうか。
クッションフロアを剥がすには大きめのカッターで切れ目を入れる。一部だけでも掴むことができれば、あとは力まかせに引っ剥がして構わない。古いクッションフロアの接着状況によって、簡単に剥がれるか、手こずるかが変わる。今回は非常にすんなり剥がすことができ、一部が残って苦労して剥がす、ということはなかった。
下地はシンプルな合板、デコボコもほとんどなし。何よりもボンドの後などが残っていないのがありがたい。これまでに自分で貼ったクッションフロアを剥がしたことはないが、剥がすときのことを考えると、両面テープは向かないのだろう。テープであれば間違いなくその後が下地に残り、剥がすには相当な労力がかかると想像できる。
また下地の合板も自分で貼る場合は、下地処理が必要になる。
大抵使うのは「構造用合板」になる。どこのホームセンターでも扱っており、安いものなら3✕6サイズで一枚1,000円程度だ。非常に安いのだが、その分そのまま使うには表面の「節」が問題になる。
合板の表面に開いた穴は、木の枝部分だったところ。クッションフロアは柔らかくこれらの穴も表面に拾ってしまう可能性がある。それを防ぐため極力「アースタック」や「アースシール」などのパテで埋めるのだ。
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今回の下地はそのような節がないものだった。これは元々クッションフロアを敷く床なので、節のない高級な合板を貼ったということなのかもしれない。
2.ツギハギでクッションフロアを貼る
クッションフロアを仮敷きしてみると、微妙に形は合わない。一枚だけで全体に敷けず、一部分を他から切り取って貼ることになる。クッションフロアも壁紙と同じで柄合わせが必要になる。そのため切り取る方法は推奨されないだろうが、後々目立たなくなる部分なら誤魔化しは効く。
脱衣所であれば、洗面台や洗濯機を置くところなどがちょうど良いだろう。今回は洗面台の下をツギハギで埋めることにした。
仮敷きしたところから、「クッションフロア用カッター」を使って切れる部分をカットする。
これは非常に使いやすく巾木に押し付けて一気に切れば、自然と床に収まるようにカットできる。地ベラだけで切っていると、端の収まりが悪く隙間が空いてしまうことが多いのだ。
またボンドで接着する前の段階では、クッションフロアの端を細かく調整しないほうが良い。仮敷き段階で床に収まっていても、接着したとき微妙にズレることがよくあるからだ。多少のゆとりをもって、後からカッターで微調整すればキレイに仕上げられる。
3.ボンドは最低限しか塗ってはいけない
仮敷きできたらいよいよボンドを塗る。大量にクッションフロアを貼る予定があるなら、箱詰めのものが経済的だ。
部屋を半分に区切って塗っていく。塗るときは「クシ目ゴテ」が必須だ。このクシ目がボントをちょうどよい分量に調整してくれる。これがないと必要以上にボンドを付けすぎてしまうだろう。
塗るときはこのコテを「最大限に立てる」決して寝かしたまま塗らないことだ。寝かしたまま塗るとボンドがダマになってしまう。大抵の場合のミスは、ボンドが足りないことより、塗りすぎることだ。
とにかくクシ目を意識して塗っていく。一部でもボンドが固まって白くなっている部分があれば、再度クシを通す。
ボンドを付けすぎた場合何が起こるか。クッションフロアを貼り付けた後、付けすぎた部分が膨れ上がる。この膨れはボンドが乾燥しても、壁紙のようには直らない。そうなってしまえばリカバリーは困難で、剥がしてやり直すしかない。
クッションフロアの仕上がりがデコボコになる原因をまとめると、主に次の2つになる。
・下地処理が足りない
対策はパテで埋めて、サンディングも徹底する。
・ボンドの付けすぎ
ダマになっている部分を放置せず、適切な分量で貼る。
またどちらにも共通する対策として、デコボコが目立たない柄のクッションフロアを選ぶことだ。一色だけのものは目立ちやすい。フローリング風のものなら古材風で、カラフルなものが良いだろう。
圧着できた後は、懐中電灯でデコボコを確認しておく。
完全に平らにすることは難しいだろうが、貼った直後であれば多少の調整はローラーなどで可能かもしれない。
慣れてくれば、クッションフロアを敷くことは簡単な作業だ。経験を積むに従って勘どころが分かってくる。今回強調したデコボコの原因になる部分は、手を抜いてはいけない。