DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

プリント合板への壁紙貼り:手軽な下地の注意点

 プリント合板、特に木目で茶色の合板。これは築古の家に必ず使われている壁材と言って良いと思う。現在リフォーム中の2号物件でも、物置の壁に使われている。

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 この建材が何故良く使われるのかというと、合板をただ貼り合わせるだけで完成するという施工性の高さだ。普通の石膏ボードであれば、パテやメッシュテープで継ぎ目を埋めて、壁紙を貼る。手間を考えれば圧倒的に合板だ。

 とはいえその安っぽさは拭えず、リビングなど普段から目にする場所に使われることは少ない。物置など必要がなければ入らない部屋なら、使われることが多いだろう。

 今回はそこへの壁紙貼りについて書く。

 1.プリント合板は簡単な下地

 リフォームする側の視点に立ってプリント合板を考えると、かなり使いやすい下地と言える。壁紙を貼るという前提に立つと、古い石膏ボードや砂壁と比べても下地処理の手間はかからないだろう。

 他の下地と比べて大きなメリットとして挙げられるのが

   最初から平らであることが多い

ということだ。余程荒れていない限り板の一部が欠けたり剥がれたりはしない。耐久性はかなり高いようで、精々が色あせている程度だ。古い石膏ボードであれば、古い壁紙を剥がした後の裏紙処理、パテならしなどが欠かせない。特に裏紙がちゃんと剥がせないときなどは、霧吹きやサンディングなどをすることになる。私が特に嫌いな作業だ。

 砂壁などはさらに大変で、石膏ボードを上貼りするか、砂を固めるか。気合を入れなければならない作業である。

 反面プリント合板は

  ・継ぎ目が凹んでいる

  ・そのままでは壁紙の糊がくっつかない

という問題はあるが、どちらも対処は簡単だ。パテ埋めとサンディングである。

2.パテは最低限!サンディングは全体に!

 何のためにパテとサンディングをするかだ。

 合板の継ぎ目は凹みになっており、そのまま壁紙を貼ってしまえば、その凹みは必ず表面に出てくる。それを防止するためにパテで凹みを埋める。他の下地でも行う基本的な作業だ。

 この凹み自体はそれほど深いものではないので、パテは思ったよりも必要でない。

 ここで一つ注意点を挙げたい

   パテは継ぎ目の幅だけに打つ

ということだ。つまり

 

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この写真のように継ぎ目の幅を越えて、広くパテを打つべきではない、ということになる。

 継ぎ目以上の幅でパテを打つ方法は、石膏ボードの継ぎ目に対するパテの打ち方からきている。石膏ボードの場合、基本的に継ぎ目にはメッシュテープを貼り、その上からパテを何度かに分けて打ち、回数を重ねるごとに幅を広げ、なだらかにしていく。

 だがそうする理由は「メッシュテープ分盛り上がるから」なのだ。プリント合板の継ぎ目は凹んでいるため、必要以上にパテで盛り上げる必要がない。上の写真のような撃ち方をすれば、逆にデコボコを作っているようなものだ。

 ベストなのは継ぎ目だけにパテが打たれている状態だ。パテを塗る時に地ベラをかなり立たせてやれば、最低限しかパテが塗れない。

 では上のようにパテを打った場合どうするのか。

 一つは「厚手の壁紙を貼る」ということだ。

 この程度のデコボコであれば若干厚みのあるものなら、表面には影響が出ないだろう。一面に貼る前に、小さく切ったものを試し張りしてみると良い。

 二つ目の方法は「塗りすぎたパテを削ぎ落とす」ことだ。

 パテは塗った後、乾燥しても削ぎ落とすことは可能だ。

 必要なものは「地ベラと霧吹き」である。まず霧吹きで壁のパテに水をかけていき、湿らせる。ある程度湿ったパテは地ベラで簡単に削ぎ落とせるのだ。このときは縦方向にのみ地ベラを動かし、凹みに埋まったパテは落とさないように気をつける。

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 ただこのときに力を入れすぎると、合板自体に傷を付けかねないので注意しよう。

 

 またサンディングについてだが、パテを凹みのラインだけに打った場合、木目のツルツル部分は糊でくっつかない場合が多い。そのためパテを打った後に、壁全体をサンディングするのだ。これは手作業で行うことは相当な労力がかかるので、電動サンダーを用意するべきだろう。

 

  壁紙がくっつくかどうかは、手触りで十分に分かる。プリント合板はそのままだと本当にツルツルだが、少しサンディングをすれば明らかに手触りが変わる。その状態であれば問題なく壁紙を貼れる。合板の素材は木だが、このプリント合板から壁紙にアクが出たことはない。

3.プリント合板は手軽に貼れる下地で初心者向け

 以上のとおり、最低限のところを気をつければ、下地処理で必要なことは少ない。古い下地を活かす場合、かなり簡単な部類に入る。

 デコボコも少ないので、私は今回かなり薄めの壁紙を貼ってみた。最初は先に述べたように、継ぎ目の幅以上にパテを打った状態で壁紙を貼ったため、その盛り上がりを壁紙は拾ってしまった。遠目からなら分からない程度だったが、良い教訓になった。

 パテの打ち方は色々あるが、その理由を考えて使い分けなければならない。
 

 

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