DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

壁の漆喰塗り④:石膏ボードに下地材の塗りつけ…失敗、コテ使いの訓練法

 前回は左官建材屋を訪問し、材料などを調達したところまで。

 

hacchi6.hatenablog.com

  

 必要な材料は揃った、ということで早速壁に塗っていくことにした。漆喰の前に下地材の石膏からだ。

 これまで私は壁用のコテを使ったことがなかった。それでもこれまでパテを次ベラで散々塗ってきたので、今回も何とかなるだろう、と楽観的な見通しだった。

 結果的にその見通しは相当甘かったことになるのだ。

 1.ぶっつけ本番でボードにコテで塗る……失敗

 私の信条は「考えるより、とりあえずやってみる」だったりする。多少の失敗ならむしろするべき、という考えからで、これでも最初から上手くいく場合もある。

 しかし今回はそうはいかなかった。

 まず壁に塗る前に、下地処理と養生が必要である。

 壁紙を剥がした後の石膏ボードだが、大抵はその裏紙が残っている。ベストは裏紙も全て剥がすことだが、完璧にしようとすれば相当な時間と労力が取られる。基本的には霧吹きで水をかけても膨れ上がらない状態を目指す。

 それである程度剥がせたら、深めの段差付近をサンディングする。使うのは180番手あたりのサンドペーパーだ。かなり粉が舞うのでマスクは必須だ。

 取りあえずはここまでやる。この上からパテなどを塗っても浮き上がる部分は出てくるが、そのときはその部分だけ改めてパテと下紙を剥がして直せば良い。

 養生については廻り縁や巾木、ドア枠などの木部を重点的に行う他、床にもブルーシートを敷く必要がある。ネタを床にこぼす頻度はパテの比ではない。

 またボードの継ぎ目とコーナーはメッシュテープが必須だ。

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 そうして今回の作業、下地材の練り合わせから行う。

 今回使う下地材は吉野石膏の「C-トップ」

 20キロの袋からスコップですくい、バケツに入れ、水を混ぜて撹拌棒を使って練る。この工程は壁紙用のパテと一緒だが、水との割合の感覚がかなり違う。

 建材屋さんは、下地材の粘度は自分の使いやすく練ればOKだ、と言っていたので袋に書いてある割合はあまり気にせず混ぜている。

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 ヤヨイ化学の「ワイドスーパー」と比較すると、同じ分量の水を入れてもCートップの方がネタが緩くなる感じ。パテと同じ感覚で水を入れると、柔らかくなりすぎで使いにくい。

 水っぽいネタだとコテで扱いづらくなるので、素人は若干固めに練るのがよいだろう。

 私は何の練習もなく、いきなり壁にコテで塗ろうとしたのだが、上手くはいかない。

 まずコテにネタが載らず、壁に塗る時床にネタが落ちるのだ。

 私はやり始めてすぐに

   コテとヘラでは使い方が全く違う

と思い知ったのだ。

2.コテの独特な使い方

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 私には、これまで散々ヘラを使って壁にパテを塗ってきた経験があった。そのため、使う道具がコテだろうと壁を塗ることは同じなのだから、やればなんとかなるだろう、という思い上がりがあった。

 コテを使って実感したのは、ヘラとは全く違う道具なのだということだ。

 ヘラで扱えるのはパテでも少量のものに限られる。壁に塗れる範囲も

   点や線だけ

だろう。それ以上の広い範囲である

   面を塗る

ことになるのであればコテでなければダメなのだ。

 コテの独特な使い方としてだが、ヘラと違って面がある。この面を壁にピッタリくっつけると、粘土のある材料が吸い付き、せっかく平らにしていてもその部分が崩れてしまう。コテで、ならしたり塗るときは、必ず角度を付けなければならない。この角度が浅すぎても深すぎても、面をえぐってしまうことになる。

 角度に気をつけるのはヘラも一緒だが、それ以上に気を使う。

 

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 私はそれらの違いに悪戦苦闘しながら、キッチンの一面を塗っていった。どうにか一面を3~4時間かかって塗っては見たが、平らにはほど遠い。一部平らに出来ているところもあるが、端の方などは酷いものだ。最終的に漆喰で荒く仕上げる予定とはいえ、不安な仕上がりだ。

3.You Tubeで学ぶ塗り壁の練習法

 塗り壁の施工方法について、詳しく書かれた本は見つけることができなかった。書いてあってもDIYレベルのことをさらっと書いてある程度だ。職人向けのテキストなどは見つからない。

 そこでYou Tubeを探してみると、今の状況に必要なことが分かる動画が見つかった。それがこの「こやさんTV」である。


この練習で楽しく早くキレイにプロ仕様 左官の塗り壁 【珪藻土】や【漆喰】壁の塗り方の技術コテきり返し!ぜひ覚えてみて下さい。さあ、楽しみだ!【塗り壁DIYトレーニング④】

 この動画「塗り壁DIYトレーニングシリーズ」は4つの動画に分かれており、1から順番に練習していくことになる。これらの通りに練習すれば、初めて塗り壁に挑戦する人で学ぶべきポイントを抑えることができる。

 コテ回し、コテ返し、塗り方など、色々な練習方法が紹介されている。

 これらの動作は一見すると簡単そうに見える。しかし、自分でコテを持ってみるとそう簡単にいかないことが分かる。まずは基礎動作をある程度習得してから、塗りの本番に移ったほうが結果的に効率的で、仕上がりも良くなるのだ。

(1) コテ回し

 コテを手で回転させる動作。コテは前が尖っていて、後ろが四角くなっているものが一般的だ。それぞれ使い道がことなり、先端は狭い部分、後ろは四角い角で使い分ける。その使い分けをスムーズに行うために、手にその動作を馴染ませる必要がある。

(2) コテ返し

 材料を練ってコテ板の上に載せ、それをコテに載せる動作。材料を壁に塗るためにはコテに載せる必要があるが、前述のとおりこれは簡単ではない。材料の粘度によってはすぐにコテから滑り落ちるため、コツを掴まないと難しい。

 これは動画を観ながら時間をとって練習したほうがよい。

(3) 地面に置いた板に塗りつけ

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 いきなり壁に材料を塗るのではなく、まずは床に塗る練習からだ。塗る用の板は適当な合版に木で枠を付ける。そうすることで実際の壁が想定でき、端を塗る練習もできるからだ。この練習でコテの傾け方なども体に覚え込ませる。床に対してちゃんと塗れなければ、垂直の壁に塗れるはずはない。

(4) 垂直な壁に塗りつける

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 (3)で使った板を壁に立てかければ、実際の壁を想定して練習できる。コテ板から壁に塗る部分をここで練習する。これまでの動作が身についていれば、割とスムーズにできるはずだ。

 

 私は以上の練習を半日がかりで行ってから、改めて本番に望んだ。そうするとぶっつけ本番で塗った時とは、比べられないくらい容易に塗れるよう上達した。結果的には練習をしてから望んだ方が効率が良くなったということだ。

4.塗り壁のハードルは高いが、正しい練習で習得は可能

 これまでの説明の通り、塗り壁のハードルは高い。DIYの中でもかなり高レベルな作業だろう。効率だけを考えるなら、あえて挑戦する必要はないかもしれない。

 私のようにいきなり塗りつけても失敗は目に見えている。

 しかし今は良質な動画の教材が、無料で視聴できる。これだけの技術を誰でも学ぶことができるのだから恵まれた時代だと言える。教材があるからこそ、段階を踏んで技術を習得でき、やる気さえあれば誰でもスキルを身につけることは可能だ。

 もし私と同じように挑戦してみたい人は、是非紹介した動画を観ながら練習する段階を踏むことをおすすめする。

 

 

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