押し入れの解体とリメイク
ボロ物件であれば収納は押し入れが定番である。
押し入れをどうキレイにするか問題。
この形を変えないまま、床・棚・壁・天井をペンキで塗ったこともある。非常に単純な作業であるが問題点がいくつかある。
・広範囲になるので、ムラが出る。何度も重ね塗りの必要あり。
・狭いところでの塗装作業になり、細かいところまで塗るのが難しい。
・そこまでやっても野暮ったさが抜けない。
要はかける労力に見合っていないだろうということ。
この昔ながらの押し入れに対して、入居者の需要がどこまであるのか。微妙なところではあったが、今回は押し入れを解体することにした。
・押し入れの解体
押し入れの構造は単純なもので、どんなものでも決められた手順に沿って行えば、容易に解体が可能だ。
まず腰の高さにある、中段部分を解体していく。
中段の左右と奥側にある、雑巾ずりと呼ばれる部分を外す。
大抵は釘で固定されているので、バール1本あれば簡単に外せる。
次に中段の天板部分を外す。
ここが最も大変な作業だろうか、太い釘で固定されている上、バールを差し込む部分もあまりない。
前面から少しずつ持ち上げていき、バールを差し込む場所を増やしていくしかない。
ここは力が必要な場面なので、あまりやりすぎると左右の壁を傷つける危険がある。
そのまま壁を使いたい場合慎重に行う必要がある。
今改めて考えると、天板を丸ノコで切ってしまえばかなり楽に解体できただろうなとも思う。
天板さえ外せれば、あとの框や桟などはすぐに外せる。
解体完了。
次はここの壁にクロスを貼っていきたいのだが、押し入れの壁は押し入れ用のボードで釘打ちされていることが多い。
そのボードも薄くたわみやすい。継ぎ目も出やすいため、そのまま壁紙を貼るには心もとない。
また解体作業によって、そのボードにも穴が空いてしまった。
そのため石膏ボードを上貼りすることにした。
・石膏ボードの貼り付け
押し入れボードは釘打ちされたままであることが多いので、下地の位置は分かりやすい。
石膏ボードをそのサイズに合わせてカットし、ビス留めしていくだけだ。
しかしここで注意だが
押し入れの左右の壁は、左右が薄いことが多い
のだ。和室であれば、床の間や他の収納スペースが並んでいることが多い。
ビス留めの際、長めのビスを使うと隣の壁まで貫通することがあるのだ。
貼ってしまえれば後は通常通り、パテを打ってならすだけ。
天井だけはペンキで塗り、壁にはクロスを貼る。
床についてだが、基本的に押し入れの床は人が乗ることを考えて作っていない。
乗ってみれば分かるが、かなり頼りなく、薄い作りだ。
私は中段のベニヤをそのまま床に敷いて厚みを補強した。
その上からクッションフロアを貼り付ける。
ウォークインクローゼットと呼んでも差し支えないのではないだろうか。