和室の洋室化:長押、鴨居の解体
・和室をいかにして洋室化するか。
2号物件の居室は和室が2室。
畳の6畳間と3畳間。元々は居間と寝室だ。
それぞれはふすまで区切られている。
畳はどちらも処分して洋室にすることは、最初から決めていた。
今回挑戦してみたかったのが、壁を撤去して2つの部屋を一つにすること。
そのためにはふすまをなくし、鴨居と上の壁を撤去する必要がある。
・壁紙をどうやって貼るか。
また部屋全体の洋室化を行うにあたっては、部屋一面に壁紙を貼る必要がある。
部屋の壁は全て砂壁になっており、このままで壁紙は貼れない。
壁紙を貼れる壁にする方法としてはいくつかあげられる。
⑴ 砂壁にシーラーや水溶きボンドを塗って固め、その上から壁紙を貼る
⑵ 砂壁の上からパテを塗り、平らにして壁紙を貼る
⑶ 砂壁に薄いベニヤを貼る
⑷ 石膏ボードを上張りする
などである。
今回は ⑷ 石膏ボードを貼ることとした。
その理由は
最も仕上がりがきれいになる
部材費用が安い
ということだ。
ここでその他の方法を検討し、メリット・デメリットを考えてみる。
⑴ 砂壁をボンドなどで固める
最も手軽ではある。
しかし仕上がりは壁の表面がざらつく。
でこぼこな部分がどうしても出てくる。
後々の壁紙の剥がれが心配。
⑵ パテを塗る
ワイドスーパーなどの石膏パテを使うとする。
最も労力がかかる
下手だと平らにすることに苦労し、何度も塗り重ねることになる
費用も安くない(恐らくパテ10kg以上は必要)
⑶ ベニヤを貼り付ける
カットや張り付けは比較的容易
部材が高い
(サブロク板1枚あたり1000円越え、石膏ボードなら300円台)
といったところだろうか。
石膏ボードの貼り付けは以前にも経験があるため、作業効率も良いだろう、ということで決定した。
・石膏ボードの貼り付け方法
和室に石膏ボードを貼る場合、二種類の方法がある。
まず和室の構造は
真壁と大壁
の二つに分けられる。簡単にいうなら
柱がむき出しになっているかどうか
である。
今回の部屋は真壁構造なのだが、それを大壁にできないかを検討してみた。
柱や周り縁の高さを揃えた上でそれらの木部を下地にして石膏ボードを上張りするのだ。
下地分部屋は狭くなるが、柱が隠れることで和室感が一気になくなるのだ。
しかし今回は周り縁や柱の高さがバラバラで、角材で調整しようとしても、かなり困難だったため断念。
砂壁部分に合わせてボードをカットし張り付けていくこととした。
・長押(なげし)の撤去
冒頭の写真のように壁の中央を長押が通っているのだが、このままではボードを貼るのには邪魔である。
和室感も拭えない。
そのため、破壊である。
長押は単に力ずくで壊すよりも、固定しているビスや釘を見つけることが先決だ。
これが長押を外したものだが、一部くり抜いた部分があり、そこにビスが打たれ、他の柱に固定されている。
インパクトドライバーに長めのビットを付け、この隙間からビスを外していく。
そうすれば拍子抜けするほど、簡単に外せるのだ。
・鴨居と砂壁(ラスボード)の破壊
長押を取り除けたら、部屋と部屋を隔てる壁の破壊である。
まずは鴨居の上の砂壁を力任せに破壊する。
長押の下は大抵モルタルが薄くなっているはずなので、そこにバールをねじ込み、力任せに壊してゆくだけでよい。
この工程はかなり気持ちいい、後のことを考えず思いっきりバールを振るおう。
これはモルタルが含まれる分、普通の石膏ボード以上の重量がある。
ガラ袋にまとめて置くのだが、一杯に入れると運ぶのも大変なものだ。
壁がなくなれば鴨居が丸見えになる。
ラスボードの下地の木と鴨居である。
ここで疑問を持たれる方がいるかもしれない。
そもそも鴨居を取り外して、建物の耐震性などに問題はないのか。
調べたところ鴨居にもいくつか構造があるらしい。
立派で太く、他の部屋も貫くような構造のものであれば、全体に影響が出かねないものもあるようだ。
しかし今回の鴨居は、壁を壊す以前から、柱に後付けで付けられたものであることが明らかであった。
これは鴨居を上から見たもので、両サイドの柱にはめ込んでいるだけのものだった。
外しても問題はないだろうと判断。
外す際は鴨居の真ん中に、のこぎりを入れて真っ二つに両断。
これからさらに、敷居の取り外し、床の間の破壊、と続いていく。
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