DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

土留めとしてのブロック塀①:なぜブロック塀なのか

 次の写真は2号物件の玄関先である。

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 道路からはコンクリートの壁で土留めがされており、その土には木が植えられている。

 玄関へはコンクリ製の階段で入る構造だ。

 建物の基礎は盛り土の上にあるので、道路とかなりの段差がある。

 他にも駐車スペースはない。

 立地はかなりの田舎なので車は必須だ。

 これら玄関までのアプローチは、見栄えは悪くないのだが実用性に欠ける。

 入居付けを考えれば、近隣で駐車場を借りる形にはしたくない。

 玄関先から道路までに、車を停められるスペースを確保する、その方向性で行くことにした。

 1.コンクリート擁壁の破壊、盛り土の排除

(1)重機の圧倒的なパワー

 コンクリート壁を破壊し、盛られている土を運び出す必要があるため、流石にDIYでは不可能。

 大掛かりな工事のため、大きな外構業者に頼めばかなりの費用がかかることが予想された。

 そこで、重機を持っている個人の職人さんに費用を見積もってもらう。

 見積もりの段階で約20万円、予想よりもかなり安い。

 これだけの投資で駐車場を確保できるのなら安いものだ。

 すぐに工事をお願いした。

 

 数日後には工事を開始。

 現場にはバックホーを2台搬入、1台はショベル、もう1台はコンクリートブレイカーを装備。

 コンクリートブレイカーをつけたバックホーでコンクリを砕いていく。

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 砕いたコンクリをショベルで2トントラックに乗せる。

 コンクリがなくなり土が見えると、次はその土をトラックに積み込む。

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 土を掻き出すと、道路に面した擁壁も砕けるようになる。

 ひたすらその作業を繰り返し、道路と同じ高さに駐車スペースを作る。

 その地面には砕石を敷く。

 また土を削った分、玄関先までには段差ができたが、駐車の邪魔にならない脇に土を盛ってスロープを作る。

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 ここまでの作業を3日で行い、工事代金は見積もり通り20万円程度、かなり良心的な金額だった。

 結果として横に最低2台分のスペースが確保できた。

(2)重機を自分で扱うためには

 これらの重機による作業をDIYでできないか、ということを考えたい。

 まず重機の操作には資格が必要である。

 以下のサイトなどで詳細を調べてみた。

www.55truck.com

 バックホーを操作するための資格は

  「車両系建設機械運転技能講習」(重量無制限)

  「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」(3トン未満)

の2つに分けれられる。

 車両重量に制限がかけられており、重量無制限の技能講習のほうが取得難易度は高く、時間と費用もかかる。

 小型車両系の特別教育は、講習と実技で13時間、費用は2万円あれば足りるようだ。

 ※6/30追記

  小型車両系建設機械の運転の業務にかか

 る特別教育には2種類ある。

  一つは運搬、掘削系

  もう一つが解体系になる。

  それぞれの違いはバックホーの先端に取

 り付ける器具の違いである。

  いわゆるショベルタイプのものであれば

 掘削系にあたる。

  対して解体系はコンクリートブレイカ

 だ。

  確かに全く用途のことなる器具であり、

 別々に学ばなければ使えないだろう。

  受講期間や費用はどちらもほぼ同じで、

 13~14時間と2万円程度である。

  つまり今回の工事をDIYで行うための資

 格は

   講習を約27時間

   費用は約4万円

 かければ取得できることになる。

 ※追記終わり

 

 今回の工事で使ったバックホー3トン2トンだった。

 2トンのバックホーでも十分すぎるパワーがあることはわかった。

 正直DIYで3トン以上の重機を操作する必要が今後出てくるかは疑問だ。

 もし次にDIYで似た作業をするとなれば以下の流れになるだろう。

 

① 重機をニッケンやアクティオなどからレンタルする。

② 重機を現場に運ぶために、一緒にトラックも借りる。

③ 借りる重機はコンクリートブレイカーを装備したバックホー

④ 現場でコンクリートをひたすら砕いていく。

⑤ 砕いたコンクリートは借りたトラックに積んで、処分場へ搬入する。

 

 ここで借りる重機を最低限にするならコンクリートブレイカー装着のものだけにする。

 コンクリートは細かく砕くことができれば、人力でも運び出すことは可能だ。

 重機とトラックを1日だけ借りて、コンクリの削りだけはやってしまう。

 後日他の軽トラでコンクリ、土を人力で運び出す、といった形にすることも可能だろう。

 そのためにも、今後小型車両系の特別教育を取っておくことを検討したい。

 これは全国どこでも講習を受けられるようなので、取っておいて損はないだろう。

 

 これで駐車スペースは少なくとも2台分を確保できたのだが、一つ問題が生じる。

 土を削ったところと、削っていない玄関先の境界は土が剥き出しになるのだ。

 このまま剥き出しの土を放置すれば、少しずつ土が崩れてきて、建物が傾くことも考えられる。

 何らかの形で、土留めを行う必要があった。

 

2.どうやって土留めをするか

 土留めは必要だとはいえ、そう簡単に土が崩れてくるとは思えない。

 もし建物が傾くなどの影響があるとすれば、かなりの長期間放置した場合だろう、と判断。

 しかし見栄えが悪いことに変わりはない。

 ここはなんとかDIYで挑戦してみようと決意。

 一般的に土留めはどのような方法を行うのかをまず調べてみた。

(1) コンクリートの擁壁

 土留め部分に型枠と鉄筋を組んで、コンクリートを流し込んで固める。

 恐らく一番強度が高く、信頼できる方法だ。

 しかし作業のレベルは非常に高い。

 まず型枠を組むのが素人には簡単にはいかない。

 型枠用の板、枠用のパーツ、鉄筋………

 土留めの範囲が高さ60センチ、長さ7メートルのため、それだけの枠を組むのは自分ひとりでは現実味がなかった。

 しかしこれを業者に頼むとなると数十万かかることは目に見えている。

(2) L型擁壁

 調べていて発見したのが、L字の形をした土留め用のコンクリート擁壁だ。

L型ブロックとは - 札幌市・江別市のコンクリート製造/L型ブロック/コンクリート二次製品|ブロック・堀工事・土留め・土止め

 L字の内側に土を入れて留める。

 またサイズがいくつかあり、上に重ねることも可能だ。

 施工もただ並べて土を詰める、その上にまた重ねていくだけで、非常に簡単だ。

 一時はこれを使おうかと思ったのだが、いくつか難点が。

 基本的にホームセンターには売っておらず、取り寄せになる。

 今回適したサイズはL字型の45センチ×45センチとなる。

 これを置くと、駐車スペースを縦45センチ狭めることになり、軽四を止めることさえギリギリになる。

 今回の条件には当てはまらなかったが、スペースが十分にある場所であれば十分に使えるものだろう。

(3) ブロック塀

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 結果的にはこれを採用。

 土留めとして必要な高さは今回約60センチなので、1段の高さ20センチのブロックを3段積む。

 耐久性を上げるためにブロックの中に鉄筋を通す。

 基礎部分は、コンクリートで固めて、鉄筋を立ち上げる。

 ブロック塀をDIYで施工する人は調べると、結構いる印象だ。

 ただ一口にブロック塀と言っても、その用途はさまざまである。

 単に隣家との境界として建てる場合もあれば、花壇として、というものもある。

 なんのために使うのかによって、積む高さ、基礎の構造、鉄筋の数、積み方などがバラバラなのだ。

 とことん基本に忠実に行えば、耐久性は増すが、施工難易度は上がってゆく。

 しかし、かなり適当な施工をすれば割と誰でもできそうにも思える。

 DIYとしては、取っ付き易いが奥は深い、という印象だ。

3.ブロック塀を採用した理由

 結果として今回はブロック塀を採用したわけだが、理由は以下の通り。

 ・DIYのための参考資料が豊富

  書籍、ブログ、動画など様々な媒体で施工方法が調べられる。

DIY SELECTS1自分でやる庭づくり大全

DIY SELECTS1自分でやる庭づくり大全

  • 作者:荒井 章
  • 発売日: 2008/09/10
  • メディア: 単行本
 

   ↑ 今回もっとも参考になった書籍である。

 

 ・施工方法に幅が広く、臨機応変に対応可能

 ブログなどでDIYの経過を紹介しているものの中には、かなり作業工程を省略しているものが散見された。

 それでも結果としてちゃんと施工できており、難しそうに見えるだけで意外と何とでもなるものなのか、という印象をもった。

 だからこそ自分でもできるだろうと希望を持てたのだが、それでも適当にやって後から塀が倒れる、などは避けたい。

 そのため、基本的には書籍で紹介されるような、キッチリとした方法で施工する。

 当然完璧にはできないだろう。

 しかしその方法で施工していれば、多少のヘマをしても重大な事故になる確率は低い、と見込んだのだ。

 

 ・部材は比較的安価で簡単に入手可能

 どこのホームセンターでも部材を取り扱っており、必要に応じて購入可能。

 また他の方法に比べて全体としてもローコストで収まる。

 

 ・今回の経験が他のリフォームにも活かせる。

 これが一番の理由かもしれない。

 砕石の転圧、鉄筋の加工、モルタルによる左官などは、今後他のリフォームを行う際にも応用できる技術だ。

 自分のスキルを磨く意味でも、挑戦する価値はある。

 

 以上の理由から、ブロック塀を採用することとした。

 次回は実際にブロック塀を立てるための、基礎部分の作業経過を紹介していきたい。

 

 ↓次の記事↓

hacchi6.hatenablog.com

 

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