失敗からの成果を最大化するSNSでの情報発信
大家業をしていると様々な失敗を経験する。
物件の購入から始まり、物件のリフォーム、管理会社の選択、入居付けの営業、入居者のクレーム……
特に不動産を初めて間もない頃はあらゆる場面において、すんなり成功することなどないと言っていいと思う。
そんな失敗に対して
SNSでの情報発信が極めて有効だ
という話をしたい。
1.失敗がなぜ失敗になるのか
そもそも失敗とは何だろう。
物事を実行する際、望ましい結果を得るために
リソース(金、時間、労働力等)の投入
を行う。
そのリソース投入量に対してどれだけの成果が得られるか。
それが成功と失敗を分かつ、と考えたい。
例えばリフォームのため物件に壁紙を貼りたいとする。
DIYに挑戦し、時間と労力、お金をかけて壁紙を自分で貼ってみた。
しかし手順を間違えた結果、壁紙がめちゃくちゃになり、貼り替えることはできなくなった、としよう。
かけたリソースに対して、キレイな壁紙に貼り替える、という結果は得られなかったわけだ。
これは失敗だろうか。
捉え方は人それぞれだと思う。
ネガティブな人は
DIYなどするんじゃなかった
最初から業者に頼めば無駄な時間と金を使わなくてすんだのに
などと考え、「失敗」と捉えるだろう。
逆にポジティブな人なら
自分で貼り替えるのはここまで難しいのか
今後は業者に任せたほうが良さそうだ
それが分かっただけでも良い勉強になったぞ
と考えこれを「成功のための一歩」と捉えることができる。
最終的な結論が同じであっても、気の持ち方次第で同じ結果が「失敗」ではなくなるといえる。
2.ポジティブに捉えることが、最大限の結果を引き出す
ネガティブな人は投入したリソースに対して、物的な成果、キレイな壁紙という結果を得られなかったことをもって「失敗」と結論づける。
だがポジティブな人は、物的な成果を得られなかったとしても、自分の学びという非物質的な成果を最大化させているため、「失敗」と定義しない。
結果に対してどちらのスタンスを取るべきか。
いうまでもなくポジティブな考え方をするべきだ。
結果が出てしまった以上、その結果にネガティブに反応したところで得られるものは何もない。
物事の実行以前、計画段階であれば不測の自体を想定し、ネガティブに考えることは当然必要だ。
しかし過去の動かしがたい事実に対して、ネガティブになったところで何も良いことはないのだ。
とはいえ万事ポジティブに考えることは簡単ではない。
投入したリソースと得られた成果の落差が、大きければ大きいほど失望しやすくなることは事実だ。
そこで効果的なのが、SNSにおける情報発信なのだ。
3.なぜ情報発信が失敗への対策になるか
失敗に対してSNSでの情報発信がなぜ有効なのか。
(1)自分の感情を吐き出すことでストレスが軽減できる
ネガティブなことがあったとき、自分に湧き上がる不安、怒り、困惑、失望など負の感情。
この感情をSNSでは手軽に発信できる。
人は愚痴を他人に吐き出すことで、ストレスが大きく軽減できる。
これは誰もが経験で知っていることだろう。
(2)失敗の理由、経緯などを整理できる
情報発信する際は、自分で文章を書き他人にその失敗を分かりやすく伝えることになる。
その過程で自分の失敗を客観視でき、感情を抜きにして失敗に向き合えるのだ。
失敗の原因を考え、どうすれば良かったのか、今後はどうするべきか、今回何をまなんだのか、これらを自分で考えられることは大きい。
(3)他者からフィードバックが得られる
情報発信することで、それを見た人からはコメントやいいね、が得られることもある。
そうでなくてもPV数やインプレッション数があれば
自分の失敗が他人のためになっている
という実感を得やすくなる。
自分の失敗を他人にシェアすることで、他の人には同じ失敗をさせない、という価値を提供できるのだ。
その価値を提供できた、という実感が得られれば
投入したリソース > 物的な結果
から
投入したリソース < 物的な結果+他者への価値提供+自分の成長
となり成果をどんどん高めることができるのだ。
4.不動産初心者こそ情報発信をするべきだ
私はこの情報発信を始めて日が浅いが、日々このポジティブな効果を実感している。
つくづく思うのは
1号物件を購入する前から発信しておけば良かった
ということだ。
過去の私は情報発信について
ある程度大家として実績を積んでからするものだ
初心者が発信するなど身の程知らずだ
という認識だった。
だがこれは完全に間違いで、経験がないからこそあらゆる失敗からの成果を最大化して成長しなければならないのだ。
だから最初は自分の感情のはけ口として発信しても構わない。
そこから少しでも他人への価値提供を心がけていく。
そうすれば少しずつフィードバックが得られ、失敗への捉え方がポジティブになってくる。
実際私も、何か失敗となりえることをやらかしたとしても
これはブログの良いネタができたぞ
と考えられるようになった。
こう考えられるようになれば、もはや失敗が失敗ではなくなる。
サラリーマンをしながら不動産をしていれば、リアルの人間関係においては不動産のことを話せるひとは少ないものだ。
しかしSNSは誰でも発信できる場なのだ。
そのような場を確保するだけでも得られる成果は大きい。
まだ発信をしていない人は、どんな分野であっても是非発信してほしい。