DIY大家の覚え書き@TOYAMA

富山にて不動産投資で経済的独立を目指す戦いの記録

書評:「フランクリン自伝」②:節制、沈黙、規律

  前回の記事ではフランクリン自伝の全体的な紹介に留まった。

hacchi6.hatenablog.com

  今回はこの本のエッセンスと言える

  十三徳

について

   節制、沈黙、規律

の三つを取り上げたい。

 私が不動産事業で成功を目指すため、これらの徳とどう向き合っているかを踏まえて紹介したい。

 

1.節制「飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ。」f:id:hacchi6:20200704122252j:plain

 十三徳の中で一番に挙げられているのが、この節制だ。

 この十三の順番は最初から順番に強化していくことで、後の徳を習得することが容易になる、という形で並べたらしい。

 食べることと、酒を飲むことを戒める趣旨だ。

 第一に節制を挙げることについて、フランクリンはこう書いている。

古くからの習慣のたえまのない誘引や、不断の誘惑の力に対してつねに警戒を怠らず、用心をつづけるには、頭脳の冷静と明晰とが必要であるが、それをうるにはこの徳が役立つからである。

 確かにそのとおりだ。

 食べ放題の店などで、食欲の赴くまま限界まで食べた後は、食べ物を消化するまでは体が動かなくなるし、気分を悪くすることもある。

 また不健康な食事を続ければ、あらゆる病気のリスクになり得る。

 健康を維持するには何よりも食事の改善、というのは常識だ。

 飲酒に関しても同様で、酒を飲んで頭が明瞭になる人間などいない。

 どんなに酒が強かろうと弱かろうと、シラフのときに比べればどんな人間でも思考力は落ちる。

 また飲みすぎれば体調の悪化、二日酔いを引き起こす。

 長期的には肝硬変など病気の原因にしかなりえない。

 コミュニケーションの潤滑油として酒は必要だ、と主張する人もいるが、私はその考えは時代にあっていないと思う。

 

 私は節制をどう実践しているか。

 飲酒に関してはここ一年以上一滴も飲んでいない。

 飲酒の機会を持つような人間関係を断っていることもあるが、職場の飲み会でも最初からソフトドリンクだ。

 元々酒は好きでもなかったので、特に実践は困難ではなかった。

 少しでもアルコールを摂取すれば、脳の働きが鈍ることは自分でもよく分かる。

 その鈍った頭では他の誘惑を断ち切ることも困難になる。

 まず最初の段階で、酒という誘惑に乗らないことが重要なのだ。

 反面食事に関しては、徹底できているとは言い難い。

 基本的に外食をせず、糖質を控えた食事を心がけてはいるが、時折

   ラーメン、カレー、スイーツ、食べ放題

などの誘惑に屈してしまう。

 どの程度をもって節制とするか、その基準は人によって異なるとは思うが、大事なのは常に進歩しようとすることだ。

 だから完全にそれらを断つのではなく、月に一度だけは許可する、などから始める。

 そして、その頻度を少しずつ減らしていくことが継続のコツだろう。 

2.沈黙「自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。」

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 無駄なおしゃべりを戒める趣旨。

 

 知識は、人と談話する場合でも、舌の力よりはむしろ耳の力によってえられると考えたので、下らない仲間に好かれるようになるにすぎない無駄話や地口や冗談などに耽る習慣を直したいと願った。

 

 一日の会話の中で、本当に有益なものはどれくらいあるだろう。

 その大半がゴシップ、テレビやニュースなどの何の価値もない話題ばかりではないだろうか。

 本当に自分のためになる話はそうそうできるものではない。

 もちろんそういったお喋りも、相手との人間関係を良好にするには必要なこともあるだろう。

 しかし、そもそもその相手が本当に自分にとって大事な人間なのか、というところが大事だ。

 何も考えず生きるなら、知り合いみんなと仲良くしたい、友達は多いほうが良い、という考えに染まる。

 しかし、人間関係を維持するには、自分の時間などのリソースを割かなければならない。

 自分に確固たる人生の目的があるならば、その達成に寄与しない人間関係に割くリソースはないはずだ。

 以前の記事でもこの人間関係に関しては書いた。

hacchi6.hatenablog.com

  そのためには繋がる人間を選び、他を切り捨てる。

 SNS上においてもそれは同様である。

 友達100人などいらないし、そんな人間関係は友達とは呼べない。

 

 私は不動産事業を志してから、昔の友人関係を最小限まで断ち切った。

 もう彼らとは価値観が合わず、会ったところで得るものがないからだ。

 職場の人間関係も同様で、最低限の付き合いしかしない。

 こうすればプライベートの時間を最大限有効活用できる。

3.規律「物はすべて所を定めて置くべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。」

 

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 整理整頓と仕事の計画、期限の厳守が趣旨。

 フランクリン自身、最も困難だった、と言っている徳である。

 整理整頓をしておくことで、仕事の効率化を図る。

 また仕事を事前に計画し、その期限を守ることで最大限その成果があがるということだろう。

 フランクリンは整理整頓自体は、彼の記憶力が高かったこともあり、散らかっていても不便を感じなかったと書いていた。

 

 しかし私はそのようにはいかない。

 現場でのリフォーム作業中、使った工具を適当な場所に放置して、後から探すのにどれだけの時間を使ってきたかわからないのだ。

 物を探している時間は最もムダだ。

 にも関わらず面倒であるため、道具を元の場所に戻せない。

 この悪癖は私にとっても修正困難な課題である。

 また仕事の期限についてだが、計画を立てることは誰でもできると思う。

 しかしそれを予定通りに達成することは、なかなか難しい。

 特に初めて挑戦する仕事であれば、計画段階から現実的でないこともしばしばだ。

 一度その仕事を経験し、目安を掴めば、計画の精度も高まるだろう。

 私の場合、最初の物件をリフォームしたときは、作業計画が予定通りにいったことの方が少なかった。

 それでも緻密な計画を立てて、未経験の仕事でもその精度を高めることは可能だろう。

 とにかく行き当たりばったりが最悪だ。

 常に仕事の計画を立てよう。

 

4.おわりに

 この三つの徳だけでも簡単に身につくものではないだろう。

 これはわずかな期間を我慢すればよい、というものではない。

 人生をかけてこれらの徳を、自分の習慣にしなければならないのだ。

 大抵の人間は様々な理由をつけて、これらの徳を身につける必要性がないことの理由を探すだろう。

 そのような人間をフランクリンはこう書いている。

 このほかの徳不徳の点で良い習慣を身につけ、悪い習慣を破ることの困難さに出会うと、これと戦うことを断念し、「所々しか光っていない斧が一番いい」と結論を下してしまうのである。

  完全無欠の人格なんてものは、妬まれたり憎まれたりする不都合をしばしば伴う。友人に恥をかかせないように、少しは欠点も残しておくほうが仁者というものだ。

 これらの言い訳がいかに見苦しいか、心に留めておく必要があるだろう。

 

 次は4~6の徳、決断、節約、勤勉について書きたい。

 

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